よんでみ亭ー第139回
ふるさとのお社(27)
~番外編/八坂神社(の奥の円山公園他)~
随分の御無沙汰ですが、みなさんその後お元気でお暮らしでしょうか?
なんと今年初めての“よんでみ亭”であります。あ、今年もよろしくお願いしますね。
「さくらァ~、さくらァ~・・・俺がいたんじゃお嫁に行けぬ、分かっちゃいるんだ妹よォ・・・」
というわけで荒ぶる神スサノヲを祀る八坂神社へ行って参りました。
朝一番でしたので観光客もまばらな中、珍しく祇園側から大鳥居をくぐり神殿にお参りした後すぐ奥の円山公園へ。地ベタ一面ブルーシートだらけでありました。この季節毎日が狂乱のお花見なのね。
おお、早朝の青空に映える大枝垂桜・・・。
「年々歳々花相似たり。歳々年々人同じからず」かあ。
あと何回ここでこうしてこの桜に対面できるやら。と思うこと自体、年食っちゃった証拠かいな、などと呟きつつ南の方へぶらぶら歩いて行きますと-。
ここは只今のNHK大河ドラマ「平清盛」にも登場する佐藤義清こと、愛娘を庭に蹴たくり落として平然と出家した西行の西行庵であります。んで敷地内にあった1本桜がこれ。
「願わくば花の下にて春死なむ
その如月の満開のころ」
と西行が詠んだ割にはチョ~貧相な桜であります。
のはずでありました。ここは確かに西行が修行した雙林寺の敷地ではありますが、この庵自体は天正年間の創建だそうな。桃山時代に流行った数寄好みに拠るところのものか。
西へ戻り次の角を左折して寧々の道へと向かいます。
んでお定まりの高台寺。
んん、すんばらしい。
・・すんばらしいが、なんか以前と違うような・・・。
でありました。かつては2本並んではなかったか?
見張りのおねえさんに聞いたら、やはり数年前お隣の木2本が突然枯れてしまったと。(結局3本あったのね)
というわけで御覧のように手前の石庭に龍をノタクラセて派手な趣向と相成った次第であります。
ああ、年々歳々花も同じからず寺も同じからず、ね。
そうこうする内にお昼近くとなり、経費節約のため祇園のバス停近くで弁当とビールを仕入れてバスで移動、鴨川河畔での昼食と決めました。
平日とあって行き交う人は御年輩ばかり。
豊かな年金生活を送れている方々とお見受けいたしました。
が、こんな写真を撮っていた丁度この頃、先ほど昼飯を仕入れた祇園交差点から西へ500mほど離れた四条河原町では歩行者7人を死亡させた暴走事故が起きていたのでありました。
ああ、無常。
亭主敬白