特別寄稿『日本人のアイデンティティー』 友添秀樹
高校2年の夏休み、友人の津留崎一郎君(その当時はもちろん髪がフサフサでした)と二人で旅に出ました。博多発の夜行で山陰線に乗り、早朝出雲大社の横の今は無くなった大社駅に降り立ったのです。その後、敦賀・琵琶湖・京都・大坂・四国に渡り航路別府に着いて久大線にて帰久する貧乏旅行でした。
旅行2日目早朝に、大社駅に下車した後、出雲大社に参拝した時の感動は30年経った今でも忘れられません。魂の感動とはこういうものだと高校生の身に感じ入りました。振り返るとその感動というのは日本人の心の奥底にある永い年月をかけて積み重ねられDNAに 擦り込まれたある種の宗教感かもしれないと思われます。 (さらに…)